体調異変が取り沙汰された当初、インターネット上や一部週刊誌では「2012年に受けたレーシック手術の後遺症ではないか」という仮説が盛んに語られました。視力回復のために施術を受けたものの、過矯正による眼精疲労や神経系のトラブルで表情が強張っているのではないかという見立てです。
しかし、形成外科医や内分泌内科の専門医らは、この「レーシック原因説」に否定的な見解を示しました。眼球が前方に押し出されるような変化や、首元に残された水平の切開痕は、レーシックの後遺症では説明がつかないからです。専門家が指摘したのは、自己免疫疾患の一種である甲状腺機能亢進症(バセドウ病)に伴う「バセドウ病眼症」の可能性でした。
バセドウ病は、甲状腺ホルモンが過剰に分泌されることで全身の代謝が異常に高まる病気です。眼窩後方の脂肪組織や外眼筋に炎症が起き、眼球突出や複視などの視覚異常が生じることが知られています。首元の切開創は、過剰に肥大した甲状腺組織を摘出する甲状腺全摘術、または亜全摘術の切開ラインと完全に一致しており、医学的な見地からは「甲状腺の外科手術を受けたと考えるのが最も合理的」と結論づけられました。