ぶりの照り焼きを誰でも失敗なく極上の味付けに着地させるのが、伝統的な「2:2:2:1」の比率です。調味料を個別にフライパンへ注ぎ入れると計量ブレや煮詰まりの偏りが起きるため、必ず事前に小鉢等で完全に混ぜ合わせておきます。
| 調味料 | 分量(切り身2切れ分) | 調味料が果たす役割 |
|---|---|---|
| 醤油 | 大さじ2 | 味のベースとなる塩分と香ばしい風味を形成。 |
| みりん(本みりん推奨) | 大さじ2 | 上品な甘味、アルコールのマスキング効果、艶やかな「照り」の生成。 |
| 料理酒 | 大さじ2 | 身をふっくらと蒸らし、魚の臭みを揮発させる。 |
| 砂糖(上白糖または三温糖) | 大さじ1 | コク深い甘味を与え、煮詰めた際の滑らかな「とろみ」を補強。 |
ここで多くの人が見落としている最大の工程が、タレを入れる直前のフライパン清掃です。魚に火が通ると、フライパンの底にはぶり自身の脂と調理油が溜まっています。この脂を残したままタレを投入すると、水と油が反発して乳化せず、タレが油っぽく濁って切り身に絡みません。
両面が香ばしく焼けたら、一度火を止めるか極弱火にし、キッチンペーパーでフライパンの底に溜まった余分な油を徹底的に拭き取ります。油をきれいに拭い去ったクリアな状態のフライパンに黄金比タレを一気に流し込み、中火で煮立てます。スプーンでタレをすくい、ぶりの表面に何度も回しかけながら煮詰めていくと、小麦粉のデンプンとみりんの糖分が反応し、宝石のような深い照りと濃厚なとろみが一気に立ち上がります。