多くの料理本やレシピサイトで「スプーンで白いワタを削ぎ落とすように綺麗に取り除くことが苦味抜きのコツ」と記載されてきました。しかし、近年の農学・調理科学の研究機関による成分分析では、「ワタ部分には苦味成分はほとんど含まれていない」という事実が判明しています。
実際に最も苦味が強いのは、太陽光を浴びて葉緑体を形成した「外皮の濃い緑色の部分とイボの先端」です。スプーンでワタを力を込めて削り落とすと、ゴーヤの果肉の繊維を押しつぶし、かえって余計なアクや青臭さを果肉内に拡散させてしまう恐れがあります。
プロの現場における正しいワタの取り方は、「種を取り除く程度に、スプーンの背で軽くすくい取る」だけで十分です。ワタ自体にはビタミンCが果肉と同等以上に含まれており、加熱するとふんわりとした食感を生み出す優れた部位でもあります。