弟の記憶が徐々に回復する過程においても、横山は父親代わりとしての役割を全うしました。弟たちの大学の学費や専門学校の費用、生活にかかる費用の全額を工面し、経済的にも精神的にも盤石な支えとなり続けたのです。
横山は過去のインタビューで「オカンが亡くなったとき、弟たちのために生きようと腹を括った」と語っています。弟が就職活動をするときも、社会人としての一歩を踏み出すときも、常に対等の目線で寄り添いながら、時に厳しく、時に優しく背中を押し続けました。
そんな過酷な試練を共に潜り抜けてきた弟が、素敵な伴侶を見つけ、堂々とバージンロードを歩き、新しい家庭を築こうとしている――。披露宴で横山裕が見せた涙は、単なる寂しさや感動ではなく、「オカンとの約束を果たし、弟を一人前の大人として社会に送り出せた」という安堵と達成感の結晶でした。