『いぬやしき』は原作漫画(全10巻)の完成度の高さもさることながら、テレビアニメ版(MAPPA制作)と実写映画版の双方が高い評価を得ています。
【TVアニメ版の見どころ】
フジテレビ「ノイタミナ」枠で放送されたアニメ版は、原作の陰鬱なトーンと容赦ない残酷描写を極限まで忠実に映像化しています。犬屋敷壱郎の声をベテラン俳優の小日向文世が、獅子神皓の声を若手実力派の村上虹郎が担当し、プロ声優とは一味違う生々しい息遣いがキャラクターのリアルさを際立たせました。物語の構成も原作の全10巻を全11話に見事に凝縮しており、無駄のないテンポで原作の結末まで駆け抜けます。
【実写映画版の見どころ】
実写版では、とんねるずの木梨憲武が16年ぶりに映画主演を務め、特殊メイクで見事な「冴えない老人」になりきりました。対する獅子神皓役の佐藤健は、自身初となる冷酷な悪役を怪演。最新のVFXを駆使した新宿上空のバトルアクションは邦画離れしたスケールを誇ります。映画版は上映時間の都合上、結末の隕石落下シークエンスはカットされ、二人の直接対決に決着を絞った構成となっていますが、エンターテインメントとしての完成度は非常に高い仕上がりです。