『千年血戦篇』において、星十字騎士団の最高幹部である親衛隊「万物貫通(ジ・エグザクトシス)」の能力者、リジェ・バロを相手に初めて解禁された花天狂骨枯松心中。その進行は、近松門左衛門の傑作浄瑠璃『曽根崎心中』を彷彿とさせる、逃れられない破滅の物語として四段階(四幕)で構成されています。
| 段落・名称 | 劇の情景と発動ルール | 戦闘上の効果とリスク |
|---|---|---|
| 一段目躊躇疵分合(ためらいきずのわかちあい) | 相手に負わされた傷が、そのまま相手の肉体にも等しく浮かび上がる。 | どれほど強力な一撃であっても相手と痛みを共有するが、この傷単体で相手を絶命させることはできない。 |
| 二段目慚愧の褥(ざんきのしとね) | 相手に傷を負わせたことを悔いた男が、慚愧(恥じ入り後悔すること)の念から床に伏し、不治の病に侵される。 | 相手の全身に無数の斑点が浮き出ると同時に、大量の血液を吹き出させて急激に衰弱させる。 |
| 三段目断魚淵(だんぎょのふち) | 覚悟を決めた男女が、湧き出る水底へと身を投じる。 | 敵味方双方が果てしない深海に沈められ、互いの霊圧が尽きるまで息を止め続ける我慢比べ。京楽の霊圧量が上回らなければ自滅する。 |
| 終段糸切鋏血染喉(いときりばさみちぞめののどぶえ) | 未練を断ち切る女が、自らの指で紡いだ白糸を相手の首に巻き付け、喉笛を切り裂く。 | 指先に宿る霊子の糸で相手の首を瞬時に巻き上げ、喉を破裂させて首を切り落とす即死フィニッシュ。 |
この物語形式の戦闘は、一度開幕すれば京楽自身にも後戻りが許されません。一段目 躊躇疵分合で傷を共有し、二段目 慚愧の褥で相手を病み衰えさせ、三段目 断魚淵で共に冷たい水底に身を投げる。そして最後の終段 糸切鋏血染喉に至るまで、京楽自身も常に死の淵を歩み続けます。心中を題材にしている以上、術者自身が相手以上の精神力と霊圧を持たなければ、自らが先に力尽きるという両刃の剣なのです。