この事件がエル・クラシコの代理戦争へと変貌した引き金は、レアル・マドリードのフロレンティーノ・ペレス会長が被害当事者(acusación particular)として司法手続きに正式参入したことでした。かつて欧州スーパーリーグ創設を巡り強固な同盟を結んでいた両巨頭の関係は、この決断をもって決定的に決裂しました。
ペレス会長はソシオ総会などの公の場において、「70年以上にわたり審判機構の要職にあった人物へ資金が渡っていた事実は極めて深刻であり、すべてのクラブが平等に競技するための公正性が著しく損なわれた」と強調。バルセロナに対する毅然とした処罰の必要性を訴え続けています。
これに対し、バルセロナのジョアン・ラポルタ会長は猛烈な反撃を展開しました。記者会見で膨大なレポート資料を公開し買収疑惑を否定しただけでなく、「レアル・マドリードこそが歴史上、政権や審判から最も厚遇を受けてきた『体制派クラブ(el club del régimen)』である」と痛烈に批判。ソーシャルメディアやクラブ公式TVを用いた動画の応酬にまで発展し、互いの名誉を毀損したとして法廷闘争の火種が幾重にも燃え広がる事態となっています。