2025年春、メディアやファンの間で大きな波紋を広げたのが、早穂さんの公式インスタグラムに投稿された一文でした。「私は帰国することになりました」という直接的な報告に加え、英文で綴られた《あなたとの旅はエキサイティングだった》という一節が、一部で「惜別のメッセージではないか」「離婚を前提とした別居か」と過熱気味に報じられたのです。
しかし、取材関係者や夫婦に近い知人の話を総合すると、その真相はゴシップ誌が書き立てるような「夫婦の亀裂」とは大きく異なっていました。最大の動機となったのは、子どもたちの教育環境です。
2013年生まれの長女は小学校高学年から中学生へと進む大切な成長期にあり、2018年生まれの長男も就学を控える時期を迎えていました。アメリカの現地校に通いバイリンガルとして育つ一方で、日本の基礎学力やアイデンティティを確立させるためには、どのタイミングで生活の拠点を日本へ戻すかがアスリート家庭における共通の重大命題だったのです。
前田投手が選手として米国の舞台にしがみつき、契約模索を続ける一方で、家族全員がその不透明な去就に振り回され続けることは得策ではない, , 。そう判断した早穂さんが、母親として子どもの将来を守るために下した決断が「一足早い日本帰国」でした。別居という形態はとったものの、それは家族が破綻した結果ではなく、「夫の現役生活の全う」と「子どもの将来設計」を両立させるための戦略的分業に他ならなかったのです。