妊婦にとって最も恐ろしいのは、下着の出血が「子宮腟部びらんによる良性の出血」なのか、それとも妊娠の継続が危ぶまれる「切迫流産や切迫早産」のサインなのかという点です。両者の臨床的な特徴を客観的に比較すると、いくつかの決定的な差異が存在します。
| 鑑別ポイント | 子宮腟部びらんによる出血 | 切迫流産・切迫早産の疑い |
|---|---|---|
| 腹痛・お腹の張り | 基本的に完全に無痛。張りを伴わない。 | 下腹部の周期的な痛み、締め付け感、強い張り。 |
| 出血の量と性状 | ティッシュに付く程度、茶色・ピンク色の極少量。 | 生理2日目のような多量出血、レバー状の血塊。 |
| 発生のきっかけ | 内診後、排便後、性交渉直後など刺激後が多い。 | 安静時にも突発的に発生し、徐々に増加する傾向。 |
| 出血の継続期間 | 1〜2日程度で茶褐色に変わり自然消退する。 | 鮮血が止まらず、時間経過とともに増加する。 |
たまひよの医療解説記事『切迫流産や切迫早産の可能性も…!?妊娠中期に知っておくべき「注意すべき出血」とは』でも指摘されている通り、妊娠中期の出血には絨毛膜下血腫や前置胎盤、子宮頸管無力症など、入院加療や厳格な安静を要する深刻な病態が潜んでいる可能性があります。症状の傾向から推測することはできても、肉眼での自己判断は絶対に不可能です。