ネット上でしばしば見られる「発掘体験は仕込まれた模型を掘るだけではないのか」という疑問に対し、結論から言えば、神流町恐竜センターで体験できる化石発掘は約1億3000万年前(白亜紀前期)の地層から採取された本物の岩石を割る本格的なフィールドワークです。
体験で使われる岩石は、近隣の「瀬林層」と呼ばれる当時の浅い海や河口付近の堆積物から採取されています。参加者がタガネとハンマーを使って石を割っていくと、シジミに似た二枚貝(ネオビクルス等)や巻貝、シダ類などの植物化石が実際に姿を現します。もちろん、必ずティラノサウルスのような大型恐竜の歯が出てくるわけではありませんが、地学的なホンモノに直接触れられる教育的価値は極めて高いといえます。
さらに展示室に並ぶ骨格標本についても、極めて高い信頼性を誇ります。同センターは長年にわたりモンゴル科学アカデミー古生物学センターと学術交流協定を結んでおり、ゴビ砂漠で発掘されたタルボサウルスやヴェロキラプトルなどの貴重な全身骨格標本(精巧な学術キャストおよび一部実物化石)が常設展示されています。地方自治体の小規模な資料館という先入観を覆す、国際的レベルの展示内容です。