Your complete guide to 世界一画数が多い漢字の嘘と本当!中国と日本の歴代記録を徹底比較, featuring critical updates.

「たいと(84画)」や「テツ(64画)」が日常生活ではまずお目にかかれない博物館級の文字であるのに対し、「今現在、世界中の街角で実際に書かれ、読まれている最も画数が多い漢字」と言えるのが、中国・陝西省の伝統的な幅広麺「ビャンビャン麺(𰻞𰻞麺)」に使われる「ビャン」の字です。

字体によって画数に揺れがあり、標準的な繁体字ベースでは58画(言偏や心・月などの数え方によって56画や57画とされるケースもあります)に達します。興味深いのは、これほど知名度が高いにもかかわらず、中国の権威ある『康熙字典』や現代の『新華字典』には長年収録されてこなかった点です。

高田馬場〜早稲田の「ガチ中華」やコンビニ展開で日本でも定着

なぜ辞書に載っていない文字がこれほど生き残ったのか。それは、陝西省の人々がこの複雑な漢字の書き方を「一点空に飛び、黄河両岸に曲がり……」といった数え歌(暗記用の韻文)にして親から子へと口承で伝え続けてきたからです。

日本でも2020年代に入り、現地そのままの味を提供する「ガチ中華」ブームが到来しました。早稲田大学公式メディア『早稲田ウィークリー』(2025年12月)の特集でも、高田馬場〜早稲田エリアに急増したガチ中華の象徴的なメニューとして取り上げられるなど、学生やグルメ層の間で完全に市民権を得ています。飲食店の看板やメニュー表で日常的に使われる需要の高さから、後述するフォントやUnicodeへの正式収録へと繋がっていきました。