モデルとしてトップの座に君臨していた団時朗さんが、俳優として全国的な知名度を決定づけたのが、1971年(昭和46年)に放送が開始された円谷プロダクション制作の特撮ドラマ『帰ってきたウルトラマン』でした。団さんが演じたのは、主人公である怪獣攻撃隊MATの隊員・郷秀樹です。
当時の特撮ヒーロー番組としては異例とも言えるキャスティングでした。パリッとしたモデル出身の超絶イケメンが、泥にまみれ、激しいアクションをこなし、時に苦悩しながら怪獣と対峙する姿は、視聴者の度肝を抜きました。劇中で見せるMATの隊員服姿は、身長183cmという高身長ゆえに抜群の映え方を誇り、子どもたちだけでなく母親層のファンをも熱狂させました。
郷秀樹というキャラクターは、最初から完全無欠のスーパーマンではありませんでした。坂田兄妹との心温まる交流や、自身の未熟さゆえの挫折、そして大切な人々を怪獣に奪われる深い絶望を乗り越えて成長していく人間味あふれる青年でした。団時朗さんの繊細な感情表現と、異国の香りをまとう端正なルックスのコントラストが、作品のドラマ性を飛躍的に高めていたのです。
| 年代 | 主な活動・転機 | ビジュアル&キャリアの特徴 |
|---|---|---|
| 1960年代後半 | 「団次郎」名義でモデルデビュー、資生堂「MG5」CM出演 | 日本人離れした彫刻美と抜群の高身長。昭和男性ファッションの頂点へ。 |
| 1971年〜1972年 | 『帰ってきたウルトラマン』郷秀樹役 | 特撮界屈指のスタイリッシュヒーロー。MAT隊員服の着こなしが社会現象に。 |
| 1970年代中盤〜1980年代 | 劇団四季客演、舞台ミュージカル、映画への本格進出 | 歌唱力と身体能力を開花させ、「美貌のモデル」から本格演技派へ脱皮。 |
| 1990年代〜晩年 | 改名(団時朗へ)、悪役・怪優・重鎮ポジションの確立 | 白髪のダンディズムと妖艶な怪演。世代を超えて愛される名バイプレイヤー。 |