ネット上のQ&Aサイトなどでは、「行間が詰まらないときは、とりあえずフォントを小さくすれば解決する」という誤ったアドバイスが見られます。しかし、これは根本的な解決になりません。フォントサイズを小さくしても、グリッド線吸着や段落余白が有効なままであれば、依然として無駄な空白スペースは残り続けます。
もう一つの知られざる盲点が、フォント自体の「上下の内部余白」です。フォント(メイリオやMS明朝など)には、書体データ自体に固有の余白情報(アセンダー・ディセンダー領域)が組み込まれています。特に「メイリオ」は日本語フォントの中でも上下の仮想ボディ余白が大きく設計されており、他のフォントに比べて行間が広く見えやすい特性を持ちます。
同じ行間設定であっても、「游明朝」や「BIZ UDPゴシック」に切り替えるだけで、見た目の行間がすっきりと引き締まるケースは少なくありません。さらに、マイナビニュースでも報じられているように、フォントダイアログの「詳細設定」タブにある「文字の上下位置」を調整することで、特殊記号や英数字混じりの行で発生する微細な上下ズレをピクセル単位で補正できます。
【プロの結論】おすすめできる設定・避けるべき設定の判断基準
Wordで失敗しないための基準はシンプルです。「社内提出や公的書類にはグリッド線解除+行間1.15倍程度」、「学会誌・企画書・チラシなど厳格なデザインが求められる場合は行間:固定値」を選択してください。逆に、「スペースキー連打や空の改行行で無理やり位置を合わせる」運用は、将来の編集やレイアウト崩壊を招くため絶対に避けるべき悪手です。