枕カバーには複数の仕立てが存在し、それぞれ装着の手順やコツが異なります。力任せに押し込もうとすると、枕の中綿が偏ったりカバーの縫製を痛めたりする原因になります。まずはご自身が使用しているカバーのタイプを把握し、理にかなった手順でセットすることが肝心です。
| カバーの形状タイプ | 特徴とメリット | 装着の核心テクニック |
|---|---|---|
| ファスナー式 | 開口部を完全に密閉でき、ズレにくくフィット感が最も高い標準型。 | カバーを裏返し、奥の角を枕の角と一緒に掴んで一気にひっくり返す。 |
| 封筒式 | 金具がなく肌当たりが優しい。余った布端を内部へ折り込む構造。 | 奥まで枕をしっかり突き当てた後、余剰生地をピンと張って内側に折り込む。 |
| 合わせ式(重ね式) | 裏面の重なり合ったスリットから枕を挿入するタイプ。ホテル等で主流。 | 枕を軽く縦半分に折りたたむように圧縮し、スリットの奥から順に広げる。 |
| 筒型カバー(伸縮式) | 両端が開いたニットやパイル素材。最も着脱スピードが速い。 | あらかじめカバーを手繰り寄せて輪っか状にし、枕の端から靴下のように通す。 |
1. ファスナー式:角の合わせ方と噛み込みを防ぐ裏返し装着術
ファスナー式で最も多い失敗は、狭い開口部から枕を無理やり押し込もうとして角が合わず、ファスナーのスライダーが中綿やインナー生地を噛んでしまうトラブルです。これを防ぐための最も確実な手法が裏返し装着術です。
まず、カバーのファスナーを全開にし、カバー自体を完全に裏返します。次に、カバーの奥の角2箇所に自分の手を内側から差し入れ、カバー越しに枕の奥の角2箇所をそれぞれしっかりと掴みます。そのまま手を引き抜きながらカバーを表側へとひっくり返していくと、驚くほど吸い付くように枕の角とカバーの角が合致した状態で収まります。最後に、ファスナーを閉める際は片手で枕の縁を内側に軽く押し込みながら、スライダーの進行方向に指を添えてスライドさせることで、生地の噛み込みを完璧に防ぐことができます。
2. 封筒式・合わせ式:美しい仕上がりとズレ防止の折り込み方
金具が一切なく洗濯も容易な封筒式や合わせ式ですが、適当に入れると朝起きたときに枕がカバーから飛び出してしまうことがあります。封筒式の場合は、まず枕本体をカバーの最深部まで均等に押し込みます。このとき、余った長めの布端をそのまま内側に押し込むのではなく、手でアイロンをかけるようにピシッと伸ばした上で、枕の底面に巻き込むようにタイトに折り返すのがポイントです。合わせ式の場合は、スリットの内側に入り込むフラップ(重なり部分)が中で折れ曲がっていないか手を入れて確認し、枕の背面に平らに密着させることで摩擦抵抗が生まれ、就寝中の寝返りによるズレを大幅に軽減できます。