猫に触れる際、多くの人がやってしまいがちな失敗が「頭上からいきなり手を伸ばす」行為です。猫にとって、視界の上方から迫ってくる大きな人間の手は、捕食者の影や攻撃の予兆として映り、本能的な恐怖や警戒心を引き起こします。
安全かつ友好的に距離を縮めるためには、猫同士が鼻先を突き合わせて匂いを嗅ぎ合う「鼻挨拶(ノーズ・トゥ・ノーズ)」を模倣するのが効果的です。人間の手でこれを行う具体的な手順が人差し指タッチです。
まず、猫の目線よりも低い位置、かつ猫の顔から10〜15センチほど離れた場所に、そっと人差し指の先端を差し出します。このとき、無理に指を近づけるのではなく、指を静止させたまま猫側から近づいてくるのを待ちます。猫が自ら鼻を近づけ、クンクンと匂いを嗅いだり、指先に自分の頬や口元をスリスリと擦り付けてきたりしたら、それは「あなたを受け入れました」という甘えサインであり、スキンシップ開始の合図です。