ピーマンの下処理で最もストレスを感じやすいのが、まな板の上に種が細かく散らばる問題です。包丁でヘタの周りを無理にくり抜こうとすると、刃先が種を切り裂いて散乱する原因になります。最も手早く効率的なアプローチは、「親指の押し込み法」です。
ピーマンを片手で持ち、ヘタの頭をもう一方の親指の腹でグッと内側(果の内腔)へ押し込みます。「ペコッ」とヘタが外れて中へ落ちたら、ピーマンを半分に手で割るか、縦に包丁を入れて開くだけで、ヘタと種のかたまりが一塊のまま手でスルリと引き出せます。この方法を使えば、包丁に種が付着することもなく、まな板を汚さずに数秒で種とワタの取り方を完了できます。
なお、料理人の間では常識とされていますが、ピーマンの種や白いワタ(胎座)にはピラジンやカプサイシン誘導体などの栄養素が豊富に含まれており、毒性はありません。細かく刻んで炒め物やドライカレーに加える場合は、あえて種とワタを丸ごと調理しても問題ありません。口当たりを重視する青椒肉絲やサラダの時だけ丁寧に取り除き、煮浸しなどでは丸ごと使うなど、料理に合わせて柔軟に判断するのが合理的です。