ネット上の情報や料理コミュニティでは、サワラに関して少なからず誤解が見受けられます。代表的な2つのポイントを整理しておきましょう。
「サワラは白身魚」という誤解
サワラの切り身は淡いピンク色や白に見えるため「白身魚」と混同されがちですが、学術・水産分類上は「赤身魚」です。サバ科の回遊魚であるため、筋肉中には一定量のミオグロビンやヘモグロビンが含まれています。白身魚と比べて脂質の酸化やヒスタミン生成の進行が早いため、取り扱いには青魚・赤身魚同様のシビアな温度管理が求められます。
「冷凍保存すれば長持ちする」の落とし穴
サワラは水分が多く細胞膜が繊細なため、家庭用冷凍庫での緩慢冷凍を行うと解凍時に激しいドリップが発生し、身がパサパサになってしまいます。生で購入したサワラを自宅で保存する場合は、表面のドリップをキッチンペーパーで拭き取り、ラップで空気が入らないよう密閉した上でチルド室に入れ、極力翌日までに食べ切るのが鉄則です。冷凍する場合は、加熱調理用に下味(西京味噌漬けや塩麹漬け)を付けてから冷凍するのが賢い方法です。
【プロの結論】生食に向いているサワラ・加熱用にとどめるべきサワラの判断基準
自宅でサワラを調理する際、生食(刺身・タタキ)に挑戦できるのは「生食用」「刺身用」と明記され、かつドリップが一切出ていない当日仕入れのサクに限られます。「加熱用」と記載された切り身は、水揚げからの時間経過や処理方法が生食基準を満たしていないため、どんなに見た目が綺麗であっても絶対に生で食べてはいけません。塩を振って余分な水分を抜いてから西京焼きや幽庵焼きにするのが、最も安全かつ美味しく味わうためのプロの判断基準です。