なぜネット上では、事実無根の「死亡事故」というフェイク情報が容易に増幅してしまうのでしょうか。ここには、現代のデジタル情報環境における認知バイアスとアルゴリズムの罠が存在します。
人間には、ネガティブな情報や危機管理に関わる話題に強く反応してしまう「ネガティビティ・バイアス」があります。親御さんが「子どもを連れて行く場所だから、万が一にも危険があっては困る」という防衛本能から「とちのきファミリーランド 事故」「危険」と検索窓に入力すると、検索エンジンの入力補助(サジェスト機能)がその入力頻度を学習し、次のユーザーに対して「死亡事故」などの過激なキーワードを先回りして提示してしまいます。
サジェストに表示された不穏な単語を見た別のユーザーは、「もしかして過去に何かあったのか?」と疑念を深めてさらにクリックする, , この連鎖が、実体のない風評被害を固定化させてしまうのです。根拠のない噂を鵜呑みにせず、「公的機関の発表資料があるか」「大手報道機関の事故一次情報が存在するか」というエビデンス(客観的証拠)を確認するリテラシーが求められます。